当院がめざすこと

原因を追究すること

問診の際には、主訴（最もお困りの症状）だけでなく、一見関係がないと思われるその他の症状についてもお伺いいたします。また、これまでの既往歴をお聞きし、お身体の体質や生活習慣における課題を確認いたします。

症状に関連している可能性のある医療機関での検査結果や、健康診断の血液検査の内容も参考にしながら、根本的な原因として考えられる要因をいくつか挙げていきます。その上で、それぞれの原因について、他に関連する症状がないか問診を通じて確認し、可能性の低いものを除外していきます。

鍼灸師は医師のように診断を行うことはできませんが、いくつかの原因を仮定しながら施術を進めてまいります。鍼灸施術は、症状を一時的に軽減するだけでなく、再発を防ぐことを目指し、原因へのアプローチも重視しております。

生活習慣を重視する

症状の根本的な原因の一つとして、食事の内容や睡眠時間、就寝時の姿勢などが関係していることが多く見受けられます。偏った食生活や、特定の好物を過剰に摂取している場合などがその一例です。こうした生活習慣は、血液の成分や循環に大きな影響を及ぼし、栄養不足や血行不良を引き起こす要因となります。その結果として、肩こりや筋肉痛などの症状が現れやすくなります。

たとえば、食事の摂取不足によって鉄分が不足すると、貧血の原因となり、それが不眠につながるケースもあります。このように、日常生活の中にある小さな習慣が、体の不調へとつながることがあるため、丁寧に見直していくことが大切です。

運動を重視する

運動が健康維持にとって重要であることは広く知られていますが、運動には単に余分なエネルギーを消費するだけでなく、筋力を高めることで基礎体温を上げたり、血糖値を下げたり、体力を向上させるなどの効果も期待できます。

しかしながら、よくある問題として、ご自身の体の状態に合わない運動をされていることが挙げられます。たとえば、ラジオ体操は健康に良いというイメージがありますが、正確に行おうとすると難しい動作も含まれており、場合によっては体を痛めてしまうこともあります。

具体的には、頚椎症をお持ちの方が首を大きく回す動作を行うと、かえって首のこりや痛みを悪化させてしまうことがあります。このような場合には、まず猫背など姿勢を正したうえで、首の運動を無理なく行うことが大切です。適切な方法で運動を取り入れることで、より安全かつ効果的に健康を維持することができます。